Close up of 2N intercom
教育

新しいインターコムによる、学校敷地周辺のセキュリティ強化

組織: トーランス統一学区
場所: カリフォルニア州、トーランス, 米国
顧客のニーズ: アクセス管理, 個人の安全, 運用効率
カリフォルニア州、トーランス, 米国, 

カリフォルニア州のトーランス統一学校区では、31の学校でのセキュリティ強化するにあたって、キャンパスへのアクセスコントロールの効果的なツールとして、耐久性とネットワーク性に優れた2Nのビデオインカムを採用しました。


課題

米国では学校での銃乱射事件がメディアで取り上げられることが多くなり、カリフォルニア州のトーランス統一学区(TUSD)ではセキュリティ強化の資金として、1億4400万ドルの予算が可決されました。 この学区では31の学校と成人教育施設が運営されており、この予算を使って、学校敷地周辺の警備を強化し、カメラによる監視技術を追加しました。 同学区が導入した最新のセキュリティ プロジェクトは、各学校の主要な入り口に音声/ビデオインターコムを設置し、キャンパスへの入場者と入場時間を制御することで、アクセスコントロールを実現するものでした。

解決策

他のブランドでは満足いく結果を得られなかったTUSDは、インテグレーターのNIC Partners社に相談し、2Nのインターコムを導入しました。 2Nの製品であれば、ネットワーク上で動作するため、IP電話システムと統合できることがわかったのです。 デスクトップPCで訪問者を確認できる使いやすいソフトウェアを実装しており、ライセンスごとの費用が不要なため、大幅な節約も実現できました。 また、筐体が非常に頑丈なため、学校にとっては理想的なソリューションです。 1つの学校で実証試験を成功させた後、31の学校キャンパスすべてに2N® IP Forceインターコムを導入し、TUSDが求める厳格なアクセスコントロールの導入を実現できました。

成果

2N® IP Eye ソフトウェアを使用した新しいインターコムでの来訪者の審査が職員に定着すると、 来訪者の流れを制御ができるようになったことで、より厳重なセキュリティと安全を実現できていることを認識するようになりました。 このインターコムにはまた、パンデミック時に人と人との接触を制限できる利点もあります。 TUSDは、このプロジェクトの成功について、予算通過に導いた同地区上層部の働きかけ、インターコムをIP電話システムと統合する2Nの設計技術、そしてインテグレーターとして貢献したNIC Partnersとメーカーの2Nとの強固なサポート体制を高く評価しています。

2Nシステム導入の成功には、既存システムとの統合が欠かせない要因でした。2Nシステムは、私たちの最新のネットワークと電話システムなど、既存のシステムにも順応できたのです。 その順応性の高さのおかげで、非常にスムーズに導入を進められました。 私たちが既に導入していた最新のテクノロジーを損なうことなく、新しいテクノロジーを導入できました。
ギル・マーラ氏
トーランス統一学区、最高技術責任者
Ext of school with intercom

学校のセキュリティ対策の始まり

2014年にカリフォルニア州トーランスの有権者投票で可決された市債が、トーランス統一学区(TUSD)の22,000人の生徒たちに向けたより安全な学校環境を構築するきっかけとなりました。 この「メジャーT」と呼ばれる法案により、1億4400万ドルの公債が学区内の31のキャンパスにフェンスやゲート、最新の監視システムや入退室管理システムが導入されました。 
 

あるひとつの事件がきっかけとなったのでははなく、当時のメディアが学校での銃乱射事件全般に注目していたこともあり、教育委員会や管理者、保護者たちは、このような悲劇的な事件を未然に防ぐためにはどうしたらよいかを話し合っていました。 このような議論は全米規模で進められており、TUSDの取り組みもその一部です。 安全・セキュリティ委員会が設けられ、委員は会議に出席したり、専門家と学校での最善のセキュリティ対策について相談したりしました。 委員会はそのアドバイスをもとに、生徒や職員にとって安全で安心な環境を提供することを目標に、独自のプランを作成しました。

公債による資金提供を受ける前のTUSDのキャンパスは、他の多くの学校と同様に、かなり広く開放されていました。古い金網で保護されているところもあれば、フェンスが全くないところもありました。 そのため、公債は主に、すべてのキャンパスの敷地周辺の安全性を確保できるよう、必要に応じてフェンスの修理や交換に使われました。

敷地周辺の改修後は、監視システムが追加されました。 TUSDのセキュリティ対策で最も新しいものは、各キャンパスに単一の入口を作り、安全性を確保するものです。 「この対策は、FBIを初めとする様々な組織から委員会に寄せられた、キャンパスを保護するためのベストプラクティスについてのアドバイスに基づくものです。出入り口を制御することができれば、少なくとも悪意のある人物がキャンパスに容易に入ってこれなくなります。」 - TUSD 最高技術責任者、ギル・マーラ氏。

Intercom on gate to school

マーラ氏はまた、ゲートなどで入場を一元化することでキャンパスへの出入り管理は実現できるが、アクセスコントロールデバイスのような電子的ソリューションがない限りは、絶対的な管理はできないと述べています。 このソリューションが実装されていれば、ゲートやドアを意図的に開けない限りは施錠されたままとなり、入場希望者の電子ログも管理できます。

正しい選択だと分かるとき

TUSDは、コンサルタントの推奨によってアクセスコントロールソリューションの存在を知り、学校へのアクセス管理とログ記録が実現できそうな入口インターホン導入するに至りました。 しかし、詳しく調べると、このシステムの短所が分かりました。 このインターホンを接続するには銅線ケーブルが必須となっていましたが、TUSDではアナログのインフラではなく、ネットワーク上で動作するソリューションを望んでいました。 また、同地区では、新しい電話システム(Cisco Call Manager)が最近導入されたばかりで、この電話システムのデスクトップユニットを使ってアクセスコントロールができるように、システムを統合したいと考えていました。 
 

TUSDは、カリフォルニア州ランチョ・クカモンガに本社を置くインテグレーター、NIC Partners社と協力して、21世紀型のすべてのニーズを満たすソリューションを探し続けました。 - NIC Partners パートナーおよびアライアンス部門ディレクター兼シニアアカウントマネージャー、ニル・ラダディア氏。 TUSDは同社に相談した結果、来訪者のコミュニケーションを監視し、アクセスコントロールを可能にする、耐久性に優れたIPインターホン、 2N® IP Forceのデモを実施することにしました。 

「私たちはギルさんと彼のチームにデモを提示し、その結果を気に入ってもらえました。 最も小規模な学校である Carr Elementary(カー小学校)で2台のユニットを使って数ヶ月間の実証試験を実施しました。 TUSDは、操作やトラブルシューティングが簡単なことを評価してくれました。 その上、職員のみなさんのデスクにはすでにCiscoの電話機が導入されているので、新たなスペースを占有することもありませんでした。」 - ラダディア氏。

Staff member answer intercom at desk

後者については、着信時にIPインターホンの映像をPCに表示するフリーのアプリケーション2N® IP Eyeで実現可能です。 追加のソフトウェアは必要ありません。 また、必要に応じて学校の既存のビデオ管理システムにビデオフィードを統合することもできます。

トーランス統一学区が特に評価した2N® IP Forceの特徴は、その非常に堅牢性の高い構造です。 「2Nの製品担当者によると、このユニットは南カリフォルニアの海兵隊基地でも使われているそうです。戦車が突進してきたり、誤射されてしまうこともある過酷な環境です。 ですから、トーランスの子供たちのスケートボードがぶつかったり、上に乗られるようなことがあっても、基本的に壊れることはないのです」 - ラダディア氏。

Outdoor intercom

2N®IP Forceは、堅牢な筐体、ネットワーク上で動作し、Ciscoの電話システムと統合可能、追加のソフトウェアの購入が不要、など様々な機能や特徴を備えています。TUSDがこの製品を導入する上では、これらの特徴が決め手となり、RFP(提案依頼書)に2Nが記載されることになりました。

設置: 課題とコスト削減

NIC Partners社は、地区全体で102のインターホンユニットを設置しました。 ほとんどのサイトにはユニットが2つ導入され、多くの場合は正面入り口に設置されています。 一部の学校では、通用口にもインターホンが設置されています。 マーラ氏は、すべてのゲートが同じではないため、一筋縄ではいかないプロジェクトであると述べています。 「ドアやゲートの中には、プッシュバー式のものや、ノブやハンドルが付いているものもあって、現場ごとに独自性があったので、時間がかかりました。」
 

ほとんどのインターコムはゲートに設置されていましたが、学校によっては、壁に取り付けたり、台座に取り付けたりする必要がありました。 これを実現するにあたって、TUSDはゲートが蝶番からずれていないか、メンテナンスを行う必要がありました。ゲートが斜めになっていると正しく開閉できないためです。 

2Nのインターコムはネットワークに接続できるため、コスト削減することができました。 「2Nの接続先となる、CiscoスイッチからPower over Ethernet(PoE)を利用することで、ドアロックを2Nユニットと同じ電源に接続できるため、ドアロックに電源を供給するインフラを追加する必要がありませんでした」 - ラダディア氏。

マーラ氏によると、TUSDの職員のほとんどは鍵を持っているため、駐車場の隣にある裏口から出入りできます。 正面玄関から入場する場合は、インターホンユニットで4桁のPINコードを使用できます。 郵便配達員などの定期的な訪問業者には、すべてのキャンパスで機能するPINコードが付与されました。 

その他の訪問者は、インターコムユニットのボタンを押して内部の職員に接続します。 各職員のデスクトップ上のソフトウェアでは、訪問者が到着するとウィンドウがポップアップ表示され、玄関の訪問者を確認することができます。 インターコムカメラには、高解像度、135度幅の視野角、暗視モードが搭載されています。 また、2Nシステムでは当該職員の内線電話を鳴らし、職員と訪問者の間で音と映像によるコミュニケーションを可能にします。 「2N® IP Eyeソフトウェアは、必要に応じて使用するコンピュータを追加でき、ライセンスごとの費用も発生せず、セットアップも簡単です。」 - マーラ氏。

トーランス統一学区は、2N® IP Force により一元管理が実現できたことを高く評価しています。 マーラ氏と彼のチームは、設定の変更やPINの追加・変更を、サイトごとに行うのではなく、地区事務所のデスクから行うことができます。 

サポートなど

新しいインターコムを導入した当初は、職員が慣れるまでに時間がかかりました。 「つまり対応すべきことがひとつ増えたわけです。特に問い合わせが非常に多かったり、教師たちへの対応が必要だったりと、かなり忙しい状況で突然、訪問者が玄関のブザーを鳴らしてきた場合など、デスクの電話が鳴りっぱなしになってしまうのです」 - マーラ氏。

しかし、入場管理が日常業務に完全に定着するようになると、職員からは安堵の声が聞かれるようになりました。 「セキュリティの観点から、職員は人の出入りを制御できることを大きく評価しています。」 「職員が、校内への入場希望者を不審に思った場合、詳しく審査するまでの間は、その人を閉め出しておけます。」 「インターコムのおかげで、入場させないことができるんです」 - マーラ氏。

NIC Partners者のラダディア氏は、別の利点についても言及しています。 このシステムによって、学校はある訪問者がキャンパス内にいるべき人物かどうかを確認できます。 これにより、学校職員との直接的なやり取りを制限し、パンデミック時にも物理的な距離を置く手順を維持することができます。 

「キャンパスのセキュリティを徹底するには最適のソリューションと言えるでしょう。とりわけ優秀なインテグレーターに設置を依頼できればさらに効果を発揮できます。 2Nは、業務提携には最適なパートナーです。 システムの管理や保守に関しても迅速な対応をしてくれます。 特に建物の外壁に取り付ける製品については、継続的なサポートが必要になります。 確かな実績のある会社だから安心できるんです。 製品の堅牢性も非常に優れていますし、私たちは本当に満足しています」 - マーラ氏。 

また、理事会は先日、TUSDの地区事務所に2Nのインターホンを設置することを承認しました。これにより、正面入り口、入学センター、購買部のセキュリティを確保できます。 「セキュリティシステムの導入は学校以外の場所にも拡大しています。中央オフィスの職員たちも安全性やセキュリティについて同じような懸念を抱いているため、彼らを保護できる利点もあることがわかったのです」 - マーラ氏。

「2Nのソリューションに匹敵する性能を持つ製品はなかなか見つからないでしょう。 その品質の高さにはとても感激しました。」

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