完全な製品トレーサビリティ
エクアドルのDANECは、BASC認定を取得しています。この認定を取得するには、他の要件に加え、生産から最終的な梱包までのすべての工程をカバーするビデオ監視の導入が必要です。
ミッション
DANEC Industrialは、エクアドルの企業として初めてアフリカヤシ油から製品を製造した会社ですが、セキュリティを確保し、作業を監視するためのビデオ監視システムを導入していませんでした。 そのため、許可を得ていない人が立ち入る事態が生じ、作業を管理できなくなりました。 同社は、高い品質基準への準拠が必要な認定の取得を目指していましたが、認定の条件の1つとして、製品の生産、梱包、出荷、輸送のすべてのプロセスを厳格かつ包括的に管理していることを実証する必要がありました。これには、国中におけるプランテーションや抽出処理作業の監視のほか、流通パートナーの作業のプロセスも含まれます。
解決策
AxisのパートナーであるFullDataが、システムインテグレーターとしてプロジェクトの実装全般を担当しました。 FullDataは、Axisカメラを使用して包括的なソリューションを開発し、6つの拠点ですべてのセキュリティ要件を満たしました。この計画では、別のAxisパートナーであるIntelligent Security Systems (ISS) のSecurOSプラットフォームを使用して、包括的で一元的な監視システムを構築しました。 このプロジェクトでは、84台のカメラを設置し、処理プラントに投入される原材料を監視するためにビデオ分析を使用しました。
結果
DANECの技術部門による非常に丁寧な仕事の結果、同社はBusiness Alliance for Secure Commerce (BASC) の認定を取得することができました。 これは、最終的な梱包までのすべての生産工程において、製品原材料のセキュリティと非常に注意深い監視が高い基準に達していることを意味し、許可を得ていない人によるいたずらや持ち去りを防ぐことができることを示しています。 計量器の管理に関する問題を解決するだけで、設備全体の採算が取れました。
このシステムを設置した結果、完全な製品トレーサビリティが実現し、過度な情報処理が不要になり、原材料在庫に関するミスを最小限に抑えることができました。
プランテーションの監視
プロジェクト全体の実装には、15種類のさまざまなカメラを合計84台使用し、完了まで6か月かかりました。 たとえば、敷地周辺向けに選択したモデルには、AXIS P1344とAXIS P1354が含まれています。AXIS P1344は、優れたビデオ品質と昼夜を問わない撮影機能を提供します。AXIS P1354には、並外れた光感度を実現するLightfinderテクノロジーが追加で組み込まれており、夜間のプランテーションエリアなどの低光量環境でも鮮明な画像が得られるため、同社製品の主成分の材料となるケインパームの花を完全に監視できます。
建物内部向けには、AXIS M5014、AXIS P3344、AXIS P3346などコンパクトモデルが選ばれました。これらのモデルは、耐タンパー性ケーシングを備え、広範囲をカバーする固定ドームネットワークカメラです。 さらに、サンゴルキにある施設は監視センターとして使用され、担当者は会社の6つの拠点すべてを1か所から監視できます。
作業の分析
DANEC Industrialは、このプロジェクトのために開発されたインフラストラクチャーを活用して、ビデオ分析を実装し、キトの工場や同社のさまざまな抽出施設に大量の原材料を搬入する車両のアクセスコントロールを実現することも決定しました。
これを実現するために、ISSのSecurOSソフトウェアでサポートされている2台のAXIS P1344 Network Camerasを計量器エリアに設置しました。 その結果、原材料を運ぶトラックが施設に入り、計量器に載った瞬間、このテクノロジーにより、施設に入ったときの重量と日時に加え、車両とそのナンバープレートの写真がすべて1つの画像として得られます。 これにより、ビデオ分析を使用して、生産性やその他のデータに関する統計情報を収集できるようになりました。
このソリューションを使用することで、計量器のオペレーターが必要とするデータ入力の量が最小限に抑えられるため、エラーが防止されます。 こうして、受け取った荷物の実際の総重量を改ざんしたり、会社がサプライヤーに送金する支払いに悪影響を及ぼしたりすることは、より困難になりました。
このソリューションにより、DANEC Industrialは、大幅な節約と作業の合理化を実現しました。 FullDataのセールスマネージャーであるFernando Yánez氏は、「計量器の管理に関する問題を解決するだけで、完全にプロジェクトの採算が取れました」と述べ、さらに、この実装が成功したことで、AxisとISSによるテクノロジーの使用を通じて、今後の生産の監視に分析を適用し、無駄を避け、より多くのプロセスを自動化するための道が開かれたと指摘しています。