道路の監視。
ビデオ監視の画期的な活用方法により、Elis社の自動車隊が環境に与える影響を低減し、安全性を向上。
ミッション
Elis社(旧称Berendsen)は、ヨーロッパで最大のリネンおよびテキスタイルサービス提供企業で、作業着や病院用の制服、高級ホテルのベッド用品やバスルーム用品など多様な製品を供給しています。 重量物運搬車(HGV)から軽商用自動車(LCV)に至る750の自動車隊をサポートするため、Elis社の自動車隊マネージャーは、環境に与える影響を減らすと同時に、交通安全記録を改善することにより、従業員に対する保険金詐欺件数の低減を目指していました。 これは、インテリジェントビデオとテレマティックスデータを活用して、運転手の訓練を強化し、過度の加速やブレーキの使用、運転中の事象などの行動に対しフィードバックを提供することで達成することが計画されました。
ソリューション
Elis社はAxisのパートナーであるObservit社と連携して、受賞歴のあるテレマティックスシステムを、車両の内外の360度を完全に継続録画できる統合されたビデオ映像と統合しました。 Observit社は、頑丈なAXIS F44およびAXIS F41 Main Unitネットワークビデオシステムを、AXIS F1005-Eおよび AXIS F1035 HD魚眼レンズを備えた広角カメラと共に550台の車両に設置しました。 革新的なこの組み合わせにより、双方向オーディオ機能と、録画ビデオ1か月分をローカルで保存するに十分なストレージが利用できます。
結果
ビデオにより、運転手の行動に関する視覚情報が提供され、テレマティックスデータが強化されます。 運転手に対するフィードバックを改善するという目的を持ってブレーキやアクセルの使用に関する概算測定値を入手することで、Elis社は安全性を向上し、車両の燃費を改善することができるようになりました。 燃料消費量を増やしたり、安全でないと考えられる行動は修正され、自動車隊全体の燃費を12.7%改善し、運転関連の事象を58%低減することができました。 運転手の方でも、インテリジェンスを使用することにより、事故が発生した場合や、車両の荷積みや荷下ろし中に盗難に遭った商品について不当に責任を追及されない証拠が提供されるため、新しいシステムの導入を歓迎しました。
この素晴らしいシステムを導入してからは、いつでも自分の車両や運転を継続的に効果的に管理できるようになりました。
Elis社は、売上高25億ポンドの外注企業で、ヨーロッパ全土の何千という会社にテキスタイルレンタルとクリーニングサービスを提供しており、16か国で営業しています。 クライアントには、主な製造業者、病院、警察機関を顧客としており、毎日、時刻通りに重要な商品を配達するために英国だけでも750台のHGVとLCVを使用しています。
「自動車隊の燃費と安全性を改善するため、以前のサプライヤーと協力して車両にテレマティックスシステムを設置しました」と、Elis社のGroup Transport Compliance and Optimisation ManagerであるPeter Kelly氏は言います。ただ、満足できる結果ではありませんでした。 生成されたデータは理解しづらく、システムのアップデートに時間がかかり、コンプライアンス標準を維持できるか不安な状態でした。
問題を解決するため、Elis者は代わりとなるシステムに必要とされる目標を厳密に規定し、総所有コスト、二酸化炭素の排出量、サプライヤーとの関係、安全性、コンプライアンス、管理情報に関するKPIを設定しました。
IPビデオはどのようにテレマティクスに価値を追加するか
車内テレマティックスは、Observit社がElis社のために設計したシステムのごく一部にすぎません。 Managing DirectorのGavin Urtel氏によると、AXIS F Seriesの広角カメラを使用して車両外の360度を完全に監視することが可能になり、この画像はAXIS F44およびAXIS F41 Main Unitsに最大4週間保存できます。 これにより、速度、アクセル、ブレーキに関するテレマティクス生データに重要な文脈情報が追加され、運転事象に関する包括的な知識を基に、より的確な管理意思決定が下せます。
「マネージャーはビデオを振り返りながら、運転手と急ブレーキや急発進の理由について話し合い、建設的な形で問題を解決するよう助言して運転手の行動を改善できます」と、Observit社のManaging Director、Gavin Urtel氏は説明します。
「マネージャーは、対応する必要がある問題を正確に特定できます。 ある運転手は燃費について問題があり、また別の運転手は急ブレーキが問題かも知れません。それぞれ改善する目標について合意を取ります」。さらには、プロセス全体を自動化することができます。 運転手は、目的地に着いたときに運転記録とパフォーマンススコアシステムを参照できますが、テレマティックスシステムに重大な事象が登録された場合は、ビデオ動画にリンクしてただちにレポートの生成を開始できます。
「このレポートは、適切なマネージャーに送信され、運転事象が発生した理由を説明する運転手による報告の基となり、適切な処置を取ることができます」と、Peter Kelly氏は述べます。 「たとえば、事故を避けようとした結果発生した事象の場合、ビデオ画像によって運転手の説明を証明できます。 そうでない場合、違反が続くときは運転パフォーマンスを改善するためのアドバイスやトレーニングを提供したり、懲戒処分を取ることできます。
保険金詐欺を瞬時に解決
音声付きの事象のビデオは、保険会社による調査に対する証拠としても役立ちます。 「運転手の立場からすると、カメラは保険詐欺対策になります」と、Peter Kelly氏は言います。 「弊社の車両に対し1か月に4~5件の保険金請求が申請され、以前は、実際にどちら側の過失だったかにかかわらず、相手方の運転手に有利な条件で示談となっていました。 それが今は、保険会社にビデオへのリンクを送信できます。 図を描いたり、目撃者を探し出して証言してもらう必要はなくなりました。 何が起こったか理解し、それを証明して事件を解決し、次へ進めるのです」
さらに、Gavin Urtel氏の説明によると、システムには双方向の音声が録音できるため、重大な事象が検知された場合、運転手はただちにオペレーターと通信できます。 結果は圧倒的でした。 Elis社の自動車隊の運用経費は、12.7%の燃費改善を受けて大幅に削減され、速度超過が実質ゼロになったことから安全性が向上し、非効率的、または危険な運転が58%減少しました。