農産物の安全な出荷は、安全な作業環境から始まる
日本を代表する農産物の加工および受入業者の1つが、映像監視ソリューションを積極的に利用して、農産物市場の品質を維持しています。
ミッション
クラカグループでは、農産物が運ばれ、フォークリフトが頻繁に往来する受入エリアと倉庫を所有しています。 隣接する出荷輸送ドックには、積み込みを待つ大型トラックが多数停車しています。 同社では長年にわたり、施設内での衝突といった事故を未然に防ぐためのさまざまな対策を講じてきました。 また、施設内は誰でも入れるオープンアクセスエリアであるため、盗難や紛失の防止にも注力しています。
かつては施設の内部監視用にアナログの監視カメラを設置していましたが、長年にわたる施設拡張により、個別のカメラでの管理が困難になり、カメラ自体にも問題が発生していました。 また、出入り口周辺の環境の多くが強い逆光で、精査に耐えられる優れた映像を得ることができませんでした。 さらに、以前のシステムでは、記録された映像を検索するために必要な性能が不足していたため、担当者が重要な画像をピンポイントで特定するまでに長い時間を要していました。
解決策
お客様はIP66規格の製品性能に感銘を受け、最終的にAXIS M2025-LE Network Cameraを選択しました。 目立たない設計のAXIS M3045-V固定ミニドームカメラは、オフィスと、カット野菜の処理エリア出入口および付随する殺菌洗浄室に設置されました。 さまざまな場所に設置されたカメラからの映像は、コントロールセンターのAXIS Sシリーズ機器に録画され、同センターで一元管理されています。
結果
AXIS Camera Stationの直感的なインターフェースにより、運用環境を簡素化し、セキュリティ担当者の作業負荷を大幅に削減することに成功しています。 クラカグループで映像監視システムを担当する片岡亮氏 (情報管理室システム課主任) は、「以前は、20分以上もの間座ったままじっと映像を見ていなければなりませんでした。 でも新システムに移行してからは、作業時間が10分の1くらいに減ったような気がします。」
システムの一元監視が可能になり、施設全体に分散したカメラからの映像をコントロールセンターで管理できるようになったため、記録した映像を会社の安全対策にも活用できるようになりました。 片岡亮氏は、この新システムの影響について、「従業員はカメラで監視されていることを知っているため、事故につながる行動が減り、作業環境の安全性が向上しました。」と述べています。
以前は20分間以上もの間じっと座ったままビデオを見ることを余儀なくされていましたが、新しいシステムが導入されてからはわずか数分程度で終えることができ、スピードの向上を実感しました。 以前の約10分の1の時間しかかからなくなったと思います。 また、従業員はカメラで監視されていることを知っているため、事故につながる行動が減り、作業環境の安全性も向上しています。
システム設置の背景と詳細
会社は着実に拡張を行っています。 同社は、農産物の種類に合わせて複数の保管倉庫と出荷輸送ドックを施設に備えています。 受入エリアや倉庫内ではフォークリフトが頻繁に往来し、複数の大型トラックが出荷輸送ドックエリアに絶えず出入りするため、施設と従業員、および車両間での事故を防ぐことが不可欠です。
これらのイニシアチブをサポートするため、これまでは施設内部でアナログの映像監視システムを使用して監視を行っていました。 長年にわたる施設拡張により、カメラによる管理が困難になり、一部のカメラは正常に動作しなくなりました。 もう1つの問題は、施設内から出入口に向かって記録するように設定されたカメラでは、逆光となり良好な映像を取得することが困難だったことです。 また、アナログカメラに使用されているレコーダーには記録された映像の検証機能がなかったため、事故や破損が発生した場合に、担当者が何時間も映像を見て該当するシーンを見つけなければなりませんでした。
これらの問題を解決したいという思いから、同社は効率的で運用が簡単な、映像品質の高い優れたシステムを導入したのです。 システム要件の中では、特に3つの点に重点が置かれました。倉庫、出荷輸送ドック、カット野菜処理加工場、および施設内の各オフィスを網羅する機能、逆光の条件下でも鮮明な映像を取得する機能、および映像を迅速に検証する機能です。
AXIS Camera Stationビデオ管理ソフトウェアを搭載したAXIS Sシリーズレコーダーが、AXIS M2025-LE Network CameraおよびAXIS M3045-V Network Cameraとともに採用されました。 受入エリアと倉庫に設置するために選択された製品は、AXIS M2025-LEバレット型カメラでした。これにより、設定場所のニーズに合わせて向く方向を自由に調整できます。
ダイナミックキャプチャーにより取得されるワイドダイナミックレンジにより、直射日光が出入口に当たる日中でも逆光の影響を最小限に抑え、鮮明な映像を撮影できます。 オフィスとカット野菜処理エリアへの出入口、および付随する殺菌洗浄室内には、小型で目立たないAXIS M3045-V固定ドームカメラが設置されました。
このシステムは、アクシスのパートナー企業であるNTTデータカスタマサービス株式会社によって設置され、施設内のネットワークインフラストラクチャの設計から、準備、およびサービスの提供までを担当していただきました。 また、カメラとビデオ管理システムの設計は、アクシスのディストリビューターであるサンテレホン株式会社が担当し、その導入において中心的な役割を果たしていただきました。
施設内に設置した各種カメラで撮影された映像は、コントロールセンターに設定された3台のAXIS Sシリーズユニットに断続的に送信および記録されます。 AXIS Camera Stationの主な利点は、直感的な操作環境と優れたビデオ管理機能です。 特に、担当者が録画した映像から必要な部分をわずか数分で見つけ出すことができるため、施設内で発生した事象の検証に必要な時間が大幅に短縮されました。
また、施設全体に分散したカメラからの映像をコントロールセンターで一元的に監視および管理できるようにしたことで、記録された映像が会社の安全対策の一環として有効に活用されるようになりました。これが事故につながるような行動の減少と安全性の向上につながっています。