学校のセキュリティの新しい基準
Avenues São Pauloはその教育理念と保護者や生徒のエクスペリエンスを支えるために、技術的統合の包括的なコンセプトを導入しました。
ミッション
Avenues World Schoolは、今後数年以内に世界の主要都市にキャンパスを構える予定です。 この取り組みは、世界の国境を可能な限り取り払い、共通のビジョン、共通のカリキュラム、集団的な専門能力開発、現代テクノロジーの利点を基盤に、高度に統合されたつながりのある学習コミュニティを構築することを目指すものです。 IPテクノロジーはそのための基本的な要素であり、統合を通じてこれを実現します。 またこれは、将来に向けた準備でもあります。
ソリューション
Avenuesでは、生徒の登校から忘れ物探しなどの日常的な問題の解決まで、すべてのプロセスにIPテクノロジーが取り入れられています。 学校の本部には340台のアクシスネットワークカメラがあります。オープンプラットフォームをベースにしたシステムの一部であるこれらのカメラには、AXIS Perimeter Defender、アクシスのアクセスコントロール、MilestoneやAvericsなどのパートナー企業のソリューションも統合されています。
結果
Avenues São Pauloは、デジタルツールを活用することで、 「歓迎、安全、尊敬」という同校の礎を放棄することなく、ビデオ監視プロジェクトの範囲を拡大できました。 Avenuesでは、毎日登校してくる保護者や生徒を威圧感のある物理的な障壁で迎えるようなことはせずに、スマートなシステムを利用しています。 5年間にわたって学校への投資額が支払われるため、Avenuesはこの期間中、5年間の保証を活かしながらシステムを確実に運用し、導入から5年経過した後も新しいテクノロジーやサービスを追加できる将来性の高いプラットフォームを提供できます。
保護者や生徒を歓迎
Avenues World Schoolは国際人を育てることに関心を持っています。 建築でも日常業務でも、物理的な境界や障壁を設けることは、その方針に矛盾することになります。
「学校の入口に物理的な障壁を設けると、保護者や生徒がそれを見たときに、非常に威圧的な印象を与えかねません。そうではなく、スマートな画像処理とアクセスコントロールシステムを導入することで、登下校時に保護者や生徒を安全かつ円滑に迎えています。 このテクノロジーにより、よりスリムで統合されたチームを活用して運用効率を高めることができました」とテクノロジーディレクターのLia Muschellack氏は述べています。
ブラジルにある40,000 ㎡のAvenuesのキャンパスのビデオ監視プロジェクトでは、340台のカメラが使用され、1シフトにつき2名の従業員が監視しました。 このデバイスは、Avericsのアクセス管理プラットフォームとMilestoneのXprotect®管理ソフトウェアと統合されています。
職員と来校者のアクセス
職員はバッジを使用して学校の駐車場にアクセスします。出勤の様子は高解像度の映像で記録されます。 駐車場からの出入口には、バッジリーダーを備えた入出場ゲートがあります。このゲートは生徒の同伴者も使用できます。 Avenuesは建物を利用する権利を持つすべての人にバッジを提供しました。
徒歩で出勤する職員や駐車場を使用しない職員は、バッジリーダーを搭載したAXIS A8004-VE Network Video Door Stationで管理されます。 この製品は、学校のイベントへの招待メールなどで送信されるQRコードを読み取ることができます。 そのため、ゲストや来校者は携帯電話でQRコードを受け取り、入校はQRコードに基づいて許可されます。
管理者はアクセシビリティについても懸念していました。 そこで、聴覚や視覚に障害のある人々のために、自立的でインテリジェントなアクセスを可能にするキットを入口用ビデオ電話とともに購入しました。
大量の映像を少ないストレージ容量で保存
40,000 m²以上の広さを持つ学校では、保護者が迎えに来ても現れない生徒を見つけるのにビデオ監視カメラが役立ちます。
カメラは、 忘れ物など、どの学校でもよく起きる出来事をすばやく解決するためにも使用できます。 「本校の生徒は、学校では携帯電話を使えませんが、その代わりにiPadやMacBookを使って授業の課題を行っています。 生徒はそれらを校内のどこかに忘れることがよくあります。 私たちはこの問題を簡単に解決するために、映像を取得し、生徒のルートをたどって、どこに忘れたかを確認しています」とMuschellack氏は説明します。
警備員、清掃員、教員を補助するために340台のカメラを使用しているため、IT担当者はデータの量を懸念していました。 この問題はアクシスのZipstreamテクノロジーで解決されました。 「保存する必要のある映像の量が多いため、これは非常に役立ちます。 映像は長期間保存されるため、Zipstreamがなければ不可能だったでしょう」と、学校の帯域幅要件とストレージ要件を30%削減し、重要なフォレンジック用の詳細映像を保存できる機能について、Muschellack氏はそのようにコメントしています。
強い光にも対応
カメラに関しては、配置や外観が目立たない点が特徴の1つです。施設の建築デザインと衝突することも、常に監視されているような感覚を与えることもありません。 自然光を重視した建物であるため、1日の各時間帯のさまざまな照明条件に適応できる機器が必要です。
コントラストに対応できるカメラが必要でしたが、この懸念はワイドダイナミックレンジ (WDR) という、選定したカメラが備えている照明補正テクノロジーで解消されました。 こうして、影のある部分と強い光のある部分の両方を細部まで鮮明に撮影できるようになりました。
周辺保護ソリューション
地上8階、地下3階からなるAvenues São Pauloのキャンパスは、市内の大通りの近くに位置しています。 Avenuesは侵入を防ぐために革新的なソリューションを選択しました。 プロジェクトでは、セキュリティ担当スタッフによる巡回ではなく、AXIS Perimeter Defenderを使用したアクシスの周辺保護ソリューションを優先しました。
これはAvenuesが設定した境界を越えた人を自動的に検出して対応する非常に効果的なシステムであり、誤報の数を減らすことができます。 このソリューションは、高度なカメラと分析機能を使用してイベントを検出および分析し、脅威ではないものを破棄して、危機的な状況の可能性があるものをセキュリティ担当スタッフに通知することで、緊急事態であるかどうかを判断できるようにします。
Avenuesには、外周部に大きな並木があるため、葉や鳥の動きを無視するための詳細な分析が必要です。 「正しいアラームを出せることは、大変良いことです。 各エリアの特定の用途に合わせてテクノロジーを調整できることも、重要な要素の1つです。 たとえば、最初の1週間は何回か誤報が発生しましたが、分析を調整することで修正できました」とMuschellack氏は述べています。
セキュリティ担当スタッフに頼らなくても、エリア全体が保護されます。 たとえば、学校の隣には別の企業の拠点となる予定の空き地があり、その壁を侵入者が越えてきたことがありました。 この区画はアクシスの周辺保護ソリューションによってすでに保護されていたため、コントロールセンターはすぐにアラームを受信して警察に通報しました。そして警察のおかげで、侵入者がゴミを溜め続けたり、そのエリアを違法な埋め立て地に変えることを防止できました。
私たちを驚かせるのは、このソリューションがいかに革新的であるかということです。このソリューションはオープンであり、新しい機能と簡単に統合できます。 このプロジェクトの最大の成果は、テクノロジーを常にプロセスで活用できることと、アラームの精度です。
世界中に展開
Avenuesはニューヨークとブラジルにキャンパスを構えており、2019年には 中国に2つ、マイアミに1つキャンパスを開設する予定です。 現在は教育と管理のみを対象に統合を行っていますが、将来的には、IPテクノロジーを利用してすべてのプロセスに統合を拡大することもできます。
「すべてのキャンパスに統合ソリューションを展開しています。 Avenues São Pauloに入学した生徒は、他のすべてのキャンパスを利用できます。従業員も同様です。システムが共通しているため、たとえばキャンパスごとに個別のトレーニングを受けることなく、どこでも同じ職務を果たすことができます。 アクシスもグローバルな企業ということで選びました。 サンパウロのキャンパスは将来のキャンパスの技術的なモデルとなるでしょう」とMuschellack氏は述べています。
デジタルテクノロジーのまた別の展開として期待されているのが、リアルタイムでの一斉連絡にIPオーディオを利用することです。 「現在、日常的な通知は電子メールや教師自身で行っています。 どの分野でもターゲットを絞った音声通知は非常に面白いものです」と同氏は述べています。
Avenues: The World Schoolのインテリジェントなセキュリティテクノロジー
IPビデオ、IPオーディオ、IPアクセスコントロールの新しいテクノロジーの登場により、教育機関は学校の安全性を見つめ直しています。 そして、この変化の影響が現れ始めています。 Avenues: The World Schoolは、その教育理念と保護者や生徒のエクスペリエンスを支えるために、統合の包括的なコンセプトを導入しました。
