学校の最優先事項であるセキュリティに対応する卓越したソリューション
ワシントンコミュニティ高校は、Axis製のフル装備の監視システムにより、ビデオを探す時間を短縮し、誤報を減らしています。
ミッション
イリノイ州ワシントンにあるワシントンコミュニティ高校 (WCHS) は、中央イリノイ第308学区全体を占めています。学校が拡大するにつれて、そのセキュリティニーズも拡大し、既存の監視システムでは学内で起こった問題に十分対応できなくなっています。 そのシステムは使いづらく、何よりも、大量の誤報が発生する問題がありました。 複数のメーカーのアナログカメラを寄せ集めて作ったシステムは時代遅れで、監視範囲に隙があり、WCHSは法的責任が問われるリスクにさらされていました。 セキュリティ監査を実施した後、同校は、画質、監視範囲、使いやすさの向上を目指し、単一メーカーの機器を使用したIPビデオシステムにアップグレードすることを決定しました。
解決策
イリノイ州ピオリアのThe Kern Groupと提携したWCHSが選んだのは、Axis Communications製のビデオシステムです。 学校の内外に設置された合計72台のカメラと2台のネットワークビデオレコーダーから、IRイルミネーターやサージプロテクターなどの付帯製品まで、そのシステムは100%、Axisのソリューションであり、エンドツーエンドで単一プロバイダーを使用するメリットを同校は享受することができます。 拡大する学校のキャンパスとその周辺にカメラは配備され、24時間365日ビデオが録画されます。
効果
画質と使いやすさの点で、Axisのソリューションのメリットはすぐに現れました。 従来たった5分の映像を見つけるためにアナログビデオを1時間もチェックしていましたが、今後はビデオに映っているインシデントを学校の警備員がすぐに見つけ出し、何があったかを正確に把握して、速やかに対応することができます。 新しいシステムは驚くほど使い勝手がよく、初めて使う人でも短時間で習得することが可能です。
画質と制御機能に関して言えば、設置したその日から、以前のシステムとの違いは歴然で、 私たちの選択は正しかったとすぐにわかりました。
セキュリティ上の課題を解決して、生徒や職員、来訪者の安全性を向上
ワシントンコミュニティ高校 (WCHS) は、イリノイ州ピオリアの東6マイルに位置するワシントンという町にあります。イリノイ州第308学区内の唯一の学校でもある同校には、1,384名の生徒が9年生から12年生まで均等に在籍しています。多様なカリキュラムを提供する同校は、最近、その規模を拡大しており、生徒数の拡大に対応するためにさらなるプロジェクトが予定されています。 その拡大に伴って、セキュリティや安全上の問題も増えてきました。たとえばカフェテリア内で物を投げたり、得体の知れない物を受け渡ししたり、廊下でタバコを吸ったりする生徒がいるのです。
複数のメーカーから調達した時代遅れのアナログカメラとレコーダーから成るつぎはぎだらけの監視システムでは、学校の安全とセキュリティのニーズに将来にわたって対応できないと同校は判断しました。 問題をさらに複雑にしていたのは、インシデント発生時の録画映像を探すことの難しさです。 学校駐在警察官のトロイ・ウェストブルック (Troi Westbrook) 氏は、時間のかかるプロセスを余儀なくされ、それが調査に遅れが生じる原因となっていました。 映像が見つかったとしても、低画質のアナログビデオでは、その事案に関与していた人物についての決定的な手がかりや問題解決につながる詳しい情報が得られる保証はありません。
「ビデオを入手するためには、多くの場合つきっきりで映像を確認しなければならず、準備に長い時間がかかる。その意味で入手は簡単ではなかった」とウェストブルック氏は言います。 「それが古いシステムの最大の悩みの種でした。たった5分のビデオを探し出すために1時間もかかっていたのですから。見たいものは、えてして些細な事柄なのですが」。安全性とセキュリティ上のさまざまな問題に直面し、画質の悪さと、いくつかの重要なエリアが監視範囲に入っていないという問題とも相まって、学校は、インシデントに対する法的責任が問われるリスクにさらされていました。
セキュリティを最優先事項に
古いシステムの欠点と学校におけるセキュリティの重要性の高まりを受け、同校はセキュリティ監査を実施し、安全を確保するために必要な画質と監視範囲、そして使いやすさを備えた、IPを活用したシステムへのアップグレードを決断しました。「今日、セキュリティは最優先事項の1つですから、私たちは監査を実施し、既存のシステムに何があるかを調べ、具体的にどこを改善できるかを見極めました」。第308学区長補佐ジョセフ・サンダー (Joseph Sander) 氏はそう言います。
ビデオの画質の悪さは、監査を実施する前から、複数メーカーの機器を寄せ集めてシステムが作られているという事実やその使い勝手の悪さとともに深刻な問題となっていました。そうしたさまざまな要因が、適切な時期に問題を解決することを困難にしていたのです。「システムの所有者である私たちは、契約業者が来て問題を解決したりプログラムを作り直したりするのを待たずに、意思決定や変更を行える必要があります」とサンダー氏は言います。 「そんな時間の余裕は、セキュリティの問題にはありません。 常に万全の体制を整えておく必要がありますが、古いシステムでは、それがままならなかったのです」
ソリューションの特定
WCHSが契約を結んだのは、ピオリアのThe Kern Groupです。The Kern Groupが独自の脅威分析を実施し、同校の記録や過去に起こったインシデントのタイプを踏まえて、侵入地点を含むセキュリティニーズを洗い出しました。 その情報から、同校にとっての最善の選択肢として、Axis Communicationsが提供するエンドツーエンドのソリューションをThe Kern Groupは見出します。
監視範囲を最大限に確保するため、Kern Groupは脅威の評価結果に基づき、どこに何のカメラを設置すればよいかをAXIS Site Designerを使用して計画しました。「AXIS Site Designerがそつなく機能してくれたおかげで、 各種カメラを表す色やアイコンを使って設置位置をわかりやすく示したCAD図面を学校に提示することができました」。Axis認定プロフェッショナルでThe Kern Groupのマネージングパートナーを務めるグレッグ・カーン (Greg Kern) 氏は、そのように話しています。
複数の段階から成るプロセスの中で最初に行ったのは、WCHSのビデオ監視ソリューションをアップグレードすることでした。 寄せ集めのシステムという欠点を認識したKernは、カメラから、レコーダー、AXIS Camera Stationビデオ管理ソフトウェア、ハウジング、付帯製品にいたるまで、Axisの製品のみを使用して新しいシステムを構築することを提案します。
学校の予算は往々にして限られているものです。したがってKernは、新しいシステムへの投資に関して意思決定者を安心させたいと考えました。 同社はAxisと協力し、さまざまなカメラのデモンストレーションを通じて概念実証を行います。実際に現場に設置されることになるタイプのカメラで撮影されたリアルタイムのビデオをWCHSの責任者や教育委員会に見せたのです。 「Axisがはるばる学校を訪問して、ビデオがどのように見えるのかを実際に目の前でプレゼンテーションをしてくれたことがとてもよかった。 実際に購入する製品を設置前に確認できて非常に助かりました」とサンダー氏は言います。
Kern社は、敷地周辺のアナログカメラに代わるAXIS Q3708-PVE Network Cameraや駐車場を監視するAXIS Q3709-PVEカメラなど、合計72台のAxisネットワークカメラを建物内と学校のキャンパス周辺に配備します。 屋内の監視範囲としては、廊下や共用エリア、敷地周辺の扉、体育館などが対象となりました。 録画に関しては、2台のAXIS S1048 Mk II Recorderが選択されました。 Kern社は、暗闇の中でも撮影できるようAXIS T90D30 IR-LED Illuminatorを使用することにしました。そうすれば新たに照明ポールを設置する費用は発生しません。
Kern社は1台のカメラですべての用途に対応できるわけではないことを認識し、個々の機能群に基づき、実際の設置場所に合わせてカメラモデルを選択しました。 また同社は、設置したカメラをさらにカスタマイズし、パフォーマンスを最大限に引き出すために、マウンティングブラケット、サージプロテクター、ケーブルといった付帯製品についてもAxis製を選びました。「できるだけ多くの製品を1つのメーカーに統一した方がはるかに扱いやすい。 どのようなものでも取引する会社を1つのメーカーで揃えると、あらゆる流れがスムーズになります」。Kern Groupのマネージングディレクターのスコット・カーン (Scott Kern) 氏はそう言います。
効率とセキュリティの向上
システムの完成後は、特定の時間帯に何者かが制限区域に侵入した場合でも、ウェストブルック氏は、アラートや画像を自分の携帯電話で受信できるようになりました。 従来、侵入検知システムによって生成されたそうしたイベントを検証する手立てがなく、大量の誤報につながっていました。それが同校の既存のシステムの悩みの種となっていたのです。サンダー氏は次のように話しています。「学区内で発生する誤報の件数に私たちはしだいに麻痺してきました。麻痺などという言葉は、安全やセキュリティの文脈で決して使いたくありません。 Axisシステムを設定して以来、そうした問題とは無縁になりました」
もう一つ改善したことは、AXIS Camera Stationビデオ管理ソフトウェアとAXIS S9002 Desktop Terminalを使用することで、ウェストブルック氏が従来よりも簡単にビデオにアクセスできるようになったことです。彼はそれによって空いた時間を、同校の潜在的な問題の監視に費やせるようになりました。 「以前のシステムよりもずっと性能がよく、たくさん時間ができました。おそらく数時間は節約できたでしょう」とウェストブルック氏は言います。 「また画質も従来のシステムとは比べものになりません。 より遠くを、これまでよりもはるかに高い解像度で確認できるので、ビデオに何が映っているかわからない、ということもなくなりました」
未来を見据えて
別の拡大計画と併せて、WCHSはアクセスコントロールシステムのアップグレードも予定しています。既存のアクセスコントロールシステムに使われている製品は、もうメーカーではサポートされていません。 Axisでの経験から、WCHSはAxis製の物理アクセスコントロールソリューションの導入を予定しており、2つのシステムを統合することまで検討しています。