Power plant reactors
重要インフラ

モホフツェの原子力発電所に安全とセキュリティを提供するカメラシステム

組織: スロバキア電力 (Slovenské elektrárne, a.s.)
場所: スロバキア
顧客のニーズ: 侵入検知, リモート監視, 運用効率, プロセス監視
スロバキア, 

施設の安全と発電の監視にAxisのカメラが貢献


Turbine hall interior

ミッション

スロバキア南部のニトラとレビツェに挟まれた場所に、モホフツェ原子力発電所のVVER 440 / V-213加圧水型原子炉4基があります。 1号機は1998年夏から、2号機は1999年末から電力を供給していて、3号機と4号機も、建設工程はほぼ完了しています。

解決策

原子力施設であることから、施設の保護規定は法律で定められています。 施設が建設中で、どこも人や機器、資材の往来が激しいため、カメラはかけがえのないものとなっています。 通常、カメラは、はっきりと視認できて防止効果が得られるように設置されます。 放射能レベルが高い危険区域では、過酷な環境に耐えるように設計された特殊なカメラが使用され、 また、それらの区域はすべてカメラで監視されます。 現在、施設では、PシリーズおよびQシリーズのAxis IPカメラが主に使用されています。 優れた実績と信頼性、そして使用されているVMSへの統合の容易さから、Axisブランドに白羽の矢が立ちました。

効果

徐々に運用がデジタル化され「自動化」されていくことは大幅な経費削減となります。 それまでよりも少ない人員でより多くの作業をこなし、複数のプロセスをもっと適切に管理できるようになれば、近い将来、ビデオ分析を積極活用する計画にも役立つでしょう。 経済的な利点は明らかですが、このソリューションは、セキュリティの強化にも大きな効果があります。リスクが検知しやすくなり、さまざまな事象に対応して問題を回避できるようになるからです。

アナログカメラからデジタルカメラへの移行は、画質と機能の飛躍的向上をもたらします。 新しいカメラは機能が精密化し、識別能力が向上しています。 Axisブランドの高い信頼性は、私たちにとってかけがえのない存在です。 何年もの間、高い信頼性を維持するソリューションがあるならば、長い目で見れば、絶えずメンテナンスが必要な、見かけだけ低コストのソリューションよりもずっと安上がりです。
ドゥシャン・ストジェック (Dušan Stožek) 氏
DeZ spol. s r.o.、テクニカルマネージャー
Exterior of Mochovce building

資産の保護と機器の監視

建設中であるため、施設内は人や機器、資材の往来が多くあります。 カメラは、敷地周辺を監視したり、施設や離れた建物 (原子力発電所の敷地外の建物を含む) を防護したり、ハイテク機器や発電工程を監視したりする目的で使用されるほか、人材育成の訓練、試験、文書化をサポートするためにトレーニングルーム (制御室) でも使用されます。

ビデオ分析

このカメラシステムは、VMSおよび警報システムと相互接続されています。 発電所の付近にも、揚水ステーションなどの技術施設が存在します。 かつて川が凍り、水面に大きな氷山が浮かんでいたことがありました。 大きな氷の塊が注水口に達し、ポンプに水が届かない状態となります。 状況の解決は困難を極め、解消には数時間の重労働を要しました。 この出来事を期に、河川の水位を監視するカメラが設置されました。 カメラを使って監視と予防を行うことは、極めて大きなコスト削減効果を意味します。

Mochovce site and surroundings

視覚的に管理できるようになったことで、潜在的な問題を積極的に防止し、起こりうる結果に対する不安を解消することができます。 現在、川の浮遊物について自動的に警告するインテリジェントビデオ分析を追加する案が検討されています。計画は他にもあり、将来的にビデオ分析の活用機会は増えていくでしょう。 画像における標準的な動体検知や、カメラが破壊されたときなどに作動するカメラアラームが一般的に使用されています。

敷地全体は広大で、毎日数百台の車両が通過します。 ビデオ分析を導入して、発電所の敷地内を走行する車両に許容される速度の制限を計測する案が検討されています。 カメラシステムはすでに敷地内のいたるところに設置されているので、あとはソフトウェアを拡張して、適切なカメラに分析アプリケーションをインストールするだけです。 

Control room

一部のカメラは、原子力発電所のエリア外の敷地周辺を監視する目的にも使用されており、そこで小さな事件がいくつか解決されたことがあります。 駐車場で、2人の人物が関係する事件がありました。一方が相手の自動車を故意に破損させたのです。 カメラシステムのおかげで加害者はすぐに発見され、警察には証拠が提出されました。

食堂の外で同じジャケットをうっかり取り違えてしまったケースなど、カメラが解決した事例は他にもあります。 また、敷地近くのATMで現金を引き出しをしている人がうっかり忘れていったお金を探し出したこともありました。 ATM自体にカメラは備わっていませんが、その出来事は、付近に設置されたカメラや駐車場のカメラに記録されていたのです。 それが決め手となって、お金を拾った人をすぐに見つけ出し、持ち主にお金を返すことができました。

Reactor hall

極限条件下でのビデオ監視

湿度が100%にもなる高温下でも特殊なカメラは常時作動します。 このような極限条件は、カメラの利便性が最も発揮される場面です。たとえば、いずれかのセンサーに故障や欠陥が生じた場合でも、視覚による制御を行うことができるので、重要拠点に置かれた何らかの遠隔測定機器を使用するよりもずっと早く、実際の状況を観察することができます。 

Man working on control board

このような重大な状況で、発電工程全体を中断すれば、数十万ユーロ規模の損害が発生しますが、カメラを利用すれば、工程全体を遠隔から監視し、そのときどきのデバイスの状況に対応することが可能です。発電工程全体を物理的に中断する必要はありません。 カメラを利用することで制御を維持し、工程を停止させずに済めば、莫大なコストの節約になるのです。 

近い将来、新しいサーマルカメラを使用したシステム拡張が予定されています。 エンコーダを使用した元のカメラが統合され、システムは、新しいAxisネットワークカメラで徐々にアップグレードされる予定です。

製品とソリューション

Coal processing plant in the sunset

重要インフラストラクチャー

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