ビデオ、音声、およびデータの統合ソリューションによって高度な臨床トレーニングの提供能力を3倍に
新しいシミュレーションおよび臨床スキルセンターは、ロイヤル・オールダム病院における優れた患者ケアの提供をサポートしています。
ミッション
Pennine Acute Hospitals NHS Trustにおいて高度な臨床トレーニングへの需要が高まったのを受けて、ロイヤル・オールダム病院は、60万ポンドをかけて最先端のシミュレーションおよび臨床スキルセンターを建設する18か月のプロジェクトに着手しました。 センターの目的は、現状で毎年700人の医師、看護師、助産師が高度な臨床トレーニングを受けているノース・マンチェスター総合病院以外にもトレーニングを拡大することです。
新しいセンターには、高性能マネキンを備えた2つのシミュレーションルームも設置され、そこではトレーニング手順が実施されます。 病院が直面した主な課題は、研修生と効果的な報告会を実施できるように、音声、映像、患者のデータを含むトレーニングセッションのすべてのデータを収集し、再生することでした。
解決策
病院は、シミュレーション中のすべての情報を確実に保持するには、ビデオ、音声、およびデータの統合ネットワークシステムが最も効率的な方法であると判断しました。 その後ロイヤル・オールダム病院は、シミュレーションおよび臨床スキルセンター内にエンドツーエンドのAxisソリューションを実装することを、オーディオビジュアル(AV)ソリューションの設計と導入においてリーダー的な存在であるPure Audio Visualに依頼しました。 実装には4台のAXIS P5515 PTZ Dome Network Camerasが含まれていました。このカメラは、シミュレーションの詳細な画像を高画質で提供できるほか、医療手順を観察するためにマネキンにズームインできるというメリットもあり、また、セッション中の音声対話を認識する音声検出機能も備えています。
このソリューションでは、さらに3台のAXIS M5014 PTZ Dome Network Camerasを採用して広い範囲に対応し、セッションを観察するトレーナーは、シミュレーションのすべての手順を全体的な視野で把握できます。 音声の統合には、3つのAXIS P8221 Network I/O Audio Moduleが活用され、ネットワークビデオシステムにシームレスに接続されます。
結果
Axisの音声およびビデオネットワークソリューションを通じて、ロイヤル・オールダム病院では、医師、看護師、助産師が高度な臨床手順のトレーニングを受けられるようになりました。トレーニングセンターがあることで、病院ではさまざまな医療シナリオに対するトレーニング参加者の行為や対応を全面的に記録して確認できます。 同病院は、新しいハイテクシミュレーション施設で年間1,400人の臨床医を確実にスキルアップできるようになると期待しており、Pennine Acute Hospitals NHS Trustとしては、約2,100人のスタッフが各自の役割に対応した実践的なトレーニングにアクセスして、より高度な患者ケアを提供できるようになります。
実装は18か月にわたって行われ、全体を通してプロフェッショナルな対応でした。 何らかの要素を選択する必要性が生じた場合には、意思決定プロセスの全体に関与できていると感じました。 Pure Audio VisualとAxis Communicationsのサポートはどちらも、プロセス全体を通じて素晴らしいものでした。
Pennine Acute Hospitals NHS Trustの一組織であるロイヤル・オールダム病院は、その臨床スタッフが高度なスキルを持ち、患者に優れたケアを提供できるようにすることを使命としています。 これを達成するために、病院は、2つのシミュレーション病室のほか、緊急時の設定を再現した1室、臨床スキルルーム1室、研修報告会ルーム2室を含む最先端のシミュレーションおよび臨床スキルセンターを開設しました。 さまざまな臨床設定により、医師、看護師、助産師、その他の臨床スタッフは、日常の臨床業務を反映した環境で必要なトレーニングにアクセスできます。
Pennine Acute Hospitals NHS Trustの学習および組織開発プロジェクトマネージャーであるKatherine Robertson氏は、次のように述べています。「シミュレーションの結果報告では、実施されたトレーニングを全面的に分析し、参加者に詳細なフィードバックを提供できます。参加者はそれを通じて、実際の院内環境で日常的に直面する課題に対処するために必要なスキルを構築できます。 エンドツーエンドのAxisソリューションは、実施したすべてのトレーニングを記録するほか、トレーニングの報告段階で再生する際に使用されます。 ここでは、ビデオ、音声、患者データなど21の個別のフィードが管理されています。」
ビデオ、音声、データを1つのソリューションに統合
Pure Audio VisualのプリセールステクニカルディレクターであるTony Crossley氏は、次のように述べています。「このソリューションを実装するときに直面した最大の課題の1つは、音声をネットワークに統合することでした。 医療トレーニングの環境では、研修生の発言が、観察された行動よりもはるかに重要な場合が多くあります。 Axisなら、音声ソリューションがネットワークビデオテクノロジーとシームレスに統合され、リップシンクとビデオ出力を一致させることができるため、このシナリオにおいて競合他社よりも大きなメリットがありました。 ネットワークカメラ提供企業の多くはこの機能を持っていません。」
Tony Crossley氏はこう続けます。「患者の横にあるモニターに表示されるバイタルサインなどの情報や、X線やスキャンなど、多数の異なるデータフィードを音声フィードや映像フィードと統合できることも重要でした。 これは報告セッションの中で非常に重要になります。これにより、トレーナーは、シミュレーションで患者の心拍数が上昇したことを認識し、このシナリオに対する研修生の反応を分析して、どのような学びを得る必要があるのかを見極めることができます。」
医療面以外のトレーニング
Katherine Robertson氏は次のように述べています。「新しい施設の主な目的は、患者に優れた患者ケアを提供するために必要な知識とスキルを臨床スタッフに確実に身に付けてもらうことですが、この施設には、提供トレーニングをさらに発展させるための追加のトレーニングルームも備わっています。 シミュレーションルームの1つは、人事問題、家族への悪い知らせの告知、検死、経営評価など、純粋な医療プロセスや外科的プロセス以外のトレーニングに使用される汎用オフィスを模したものになっています。」
Tony Crossley氏は次のような意見を述べました。「このタイプのトレーニングソリューションを適用できる用途や業界は、医療環境以外にもたくさんあります。 音声入力が不可欠で、ビデオを含むその他のデータストリームへのアクセスが必要なシナリオなら、この設定に適合すると考えられます。 たとえば、緊急コールセンターでの応答を確認したり、製造施設の環境内で安全トレーニングや新製品のトレーニング中に作業者の行動を監視したりできます。 実際のところ、複数の情報源を把握して対応しなければならない重要な実践的トレーニング環境であれば、すべて当てはまります。」